WEBセミナー
システム開発の基本とプロジェクトマネジメントのすすめ方のポイント
~システム開発における基礎知識とリスク対処法を解説~
- 開催日時
2024年12月5日13:00~17:00
- 主催団体
一般社団法人 日本経営協会
関西本部 企画研修グループ
- 会場
オンライン(Zoomウェビナー形式)
- 受講料
1名につき
本会会員:30,800円(内消費税2,800円)
一般:38,500円(内消費税:3,500円)
概要
システム開発の実務においては、契約上は開発委託契約の段階で仕様を確定させる「ウォーターフォール型開発」の形態が取られていますが、実際には、ユーザ側に技術的な判断ができる人材がいないこともあり、契約時には厳密に仕様を確定させずに、開発着手後のユーザによる仕様変更が前提とされています。その結果として、大幅な仕様変更による追加費用負担の問題や納期遅延を招き、最終的には開発中止となることも多く、その原因を巡ってユーザとベンダー間での数十億円規模の紛争に至ることになります。
また、最近のシステム開発においては、開発実態に合わせるために、開発を進めながら仕様を確定させていく「アジャイル型開発」で進める例も増えてきていますが、そのような開発形態をとったとしても、上記のような問題自体が解消するわけではありません。
さらに、最近では、菓子等の総合食品メーカ等の報道事例のように、開発・更新直後に生じた基幹システム等の障害により、長期間にわたり事業継続に支障を来している事例も増えています。
本セミナーでは、公認システム監査人・弁護士として、多数のシステム開発を巡る紛争に関与してきた講師が、最近のシステム開発の基礎知識や押さえておくべきリスクの解説と対処法、開発プロジェクトを進める上でのマネジメントのポイントに関して、実例を踏まえて分かりやすく解説いたします。
プログラム
1.システム障害と事業継続
(1)事業中断と原因とそれによる損失
(2)菓子等の総合食品メーカの報道事例
(3)基幹システム(特にレガシーシステム)の更新リスク
2.システム開発契約の基礎
(1)システム開発の契約形態(請負契約/業務委託/契約:成果報酬型・履行割合型)
(2)システム開発契約の特殊性(完成の概念:バグの存在・PL責任の例外)
(3)システム開発完了後の重要性(保守契約等による事後のコスト)
3.裁判例からみたベンダとユーザの役割分担(PM義務と協力義務)
(1)スルガ銀行・日本IBM事件/旭川医大・NTT東日本事件/野村證券・IBM事件
(2)裁判例から見たユーザとベンダーの責任分岐点
4.ウォーターフォール型とアジャイル型の相違点
(1)ウォーターフォール型開発の流れ
(2)ウォーターフォール型開発におけるリスクと対処法
(3)アジャイル型開発の流れ
(4)アジャイル型開発におけるリスクと対処法
5.システム開発におけるユーザ側の留意点
(1)システム開発におけるユーザ側の開発体制
(2)システム開発が遅延・開発中止になるユーザ側の原因
(3)システム開発前に求められるユーザ側の社内体制の整備
6.システム開発の成否は開発前に決まっている
システム開発は、建築等の請負のような目に見えるものを制作するわけではなく、かつユーザ側において具体的なシステムの仕様を理解できる人材もいないため、ベンダーに依存せざるを得ず、開発がかなり進んでから、ユーザが希望していたものができていないことが判明したり、想定していたシステムと完成したものとの間に大幅な乖離が判明して紛争になることが多いと思います。
このような不幸なシステム開発を少しでも減らせるように、ユーザ側企業には適切なシステム開発の知識とリスク認識を持っていただきたいと思います。
参加対象
民間企業・地方自治体・学校の総務・情報システムご担当者
お問い合わせ先
一般社団法人 日本経営協会
関西本部 企画研修グループ
550-0004
大阪府大阪市西区靱本町1-8-4 大阪科学技術センタービル5階
TEL:06-6443-6362 FAX:06-6441-4319